小学校1年生の算数で、たし算はそれなりに進んでいたのに、ひき算になると急に止まることがあります。
たとえば、
- 式を見たまま手が止まる
- 指を使っても不安そう
- 問題文になると、たし算よりかなり苦しそう
という様子です。
でも、ひき算で止まるときは、ただ「苦手」というより、ひき算で必要になる見方がまだ整理しきれていないことが少なくありません。
ひき算は、たし算とは少し違う難しさがあります
ひき算は、たし算より問題が難しいというより、考える向きが変わるのが大きいです。
たし算では、
- ふえる
- あわせる
という見方が中心ですが、ひき算では、
- へる
- のこる
- ちがいをくらべる
という見方が必要になります。
そのため、たし算ではなんとか進めていた子でも、ひき算になると急に不安定になることがあります。
ポイント1 どんな場面のひき算か見えているか
ひき算には、「減って残る」だけでなく、「二つを比べて差を見る」「あといくつで同じになるかを見る」といった場面もあります。式だけで止まるときは、まずこの問題がどんな場面なのかを、絵や言葉で確かめてみます。
ここがまだ弱いと、
- ひき算をしているつもりで足してしまう
- 式は書けても、何をしているのか説明しにくい
- 絵があると分かるが、式だけだと止まる
ことがあります。
家で見たいこと
- 「いくつなくなった?」と聞くと考えやすくなるか
- 絵や具体物があると少し分かりやすそうか
- 減った数と残った数、二つの数のちがいを、問題に合わせて言葉や図で表せるか
声かけの例
- 減って残る場面なら、「最初はいくつあった? いくつ減った? 何を聞かれている?」
- 差を求める場面なら、「どっちが多い? 何こちがう?」
ポイント2 「何から引くか」がまだ整理しきれていない
ものが減る場面では、もともとあった数からいくつ減ったかを見ると整理しやすくなります。ただし、ひき算には「いくつ違う」「あといくつ」と考える場面もあるため、すべてをこの形だけで説明しません。
でも小1では、問題文に出てきた順番のまま数字を書いてしまったり、
小さい数から引こうとして止まったりすることがあります。
これは、単純なミスというより、
どの数をもとに考えるかがまだ安定していないサインかもしれません。
家で見たいこと
- 「はじめはいくつあった?」を聞くと整理しやすくなるか
- 問題文の数字をそのまま並べていないか
- 小さい数から引こうとして止まっていないか
声かけの例
- 「はじめはいくつあったかな?」
- 「そこから、いくつ減ったんだっけ?」
- 「何から引くのか、先に見てみよう」
ポイント3 「ちがいをくらべる」ひき算で止まっていないか
ひき算で意外と見落としやすいのが、
“へる”は少し分かっても、“ちがいをくらべる”で止まるケースです。
たとえば、
- どっちが多いかは分かる
- でも「いくつちがう?」で急に止まる
- くらべる場面で、たし算にしてしまう
ということがあります。
このときは、ひき算を「減るもの」としてだけ覚えていて、
2つの数の差を見る見方がまだ育ちきっていない可能性があります。
家で見たいこと
- 「どっちが多い?」と「いくつちがう?」を分けて考えられるか
- くらべる問題になると急に迷わないか
- 場面を言葉にすると少し整理しやすいか
声かけの例
- 「どっちが多いかな?」
- 「いくつちがうか、くらべてみよう」
- 「何と何をくらべているのかな?」
問題数を増やす前に、どこで止まったかを見る
ひき算で止まると、つい
- とにかく問題数を増やす
- 早く答えを出させる
- たし算と同じ感覚で反復させる
といった対応をしたくなることがあります。
問題数を増やすこと自体が悪いわけではありません。ただ、場面の意味で止まっているのか、数の扱いで止まっているのかが分からないまま反復だけ増やしても、同じところで止まり続けることがあります。まず一問で、どこまで自力で進めたかを見るほうが次の練習を選びやすくなります。
家ではどう進めるとよいですか
確認するなら、次の順で見ます。
- まずは、ひき算のどの場面で止まるかを見る
- 「へる・のこる」「何から引くか」「ちがいをくらべる」のどれが近いか考える
- 必要なら、絵や具体物を使って場面に戻る
- 式だけでなく、言葉で説明する時間を少し入れる
ひき算で止まるときは、
「もっと解けばできるようになる」ではなく、
「どの意味がまだ整理できていないか」
を見たほうが、家庭でも対応しやすくなります。
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あわせて見たいガイド
ひき算で止まるときは、問題数を増やす前に、どこで止まるかを見ます。減って残る問題なら、式を書く前・数を取るところ・答えを書くところを、差を求める問題なら、二つの数を対応させてちがいを確かめるところを見ます。
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