計算プリントを出したとたん、急にゴロゴロし始める。
「あとでやる」「むずかしい」「やりたくない」と言って、なかなか机に向かわない。そんな場面は、家庭学習ではよくあります。
保護者としては、「さっきまで元気だったのに、どうしてプリントになると嫌がるのだろう」と感じると思います。毎日のことになると、つい強く言いたくなることもありますし、こちらもしんどくなってきます。
プリントを見た瞬間に「無理」「やりたくない」と言うなら、まず問題数を減らして反応を見ます。
まず、問題の難しさ、見える量、始めるタイミングのうち一つだけ変えてみます。取りかかり方が変わるかを見て、次を決めます。
嫌がるときに確かめたい3つの場面
1. プリントを見ても始めない
最初の1問を一緒に始めると、その後は進むことがあります。ただし、その様子だけで不安が原因だとは決めず、次の問題でどこまで進めるかも見ます。
2. 量が多く見えてしんどい
1枚では始めないのに、3問だけ見せると始めるなら、見える量を小さくします。
低学年では、プリント全体を見たときの量だけで始めにくくなることがあります。その場合は、残りを紙で隠す、最初の3問だけ丸で囲むなど、終わりが見える形に変えて反応を比べます。
3. 計算の途中に注意が重なる
字・姿勢・速さの注意が計算の途中に重なると、何を直す時間なのか分かりにくくなります。計算を見るときは、直すことを一つに絞ります。
家庭で使いやすい声かけ3パターン
1. 「全部」ではなく「ここだけ」に区切る声かけ
例えば、最初は3問だけ見せます。
全体を見せたときと、最初の3問だけ見せたときで、取りかかり方が変わるかを比べます。
2. 「早くして」ではなく「最初だけ一緒にやろう」
なかなか始められないときに「早くやって」と重ねても、動き出しにくいことがあります。そんなときは、
「最初の1問だけ一緒にやろうか」
「ここだけ見てみようか」
と、始める範囲を小さくし、その後の動き方を見ます。
一人では始めないのに、最初の1問を一緒に読むと続けるなら、始めだけ一緒にします。
3. 終わった後に「できた行動」を認める
取り組めたときは、正解数だけでなく、その日に見えた行動を一つ短く伝えても構いません。
「最初の1問は自分で始められたね」
「途中で止まったけれど戻れたね」
のように、実際に見えたことだけを言葉にします。
すぐ比べる、脅す、正論で押し切る
「みんなやってるよ」
「これくらいできないと困るよ」
「早くしないと遊べないよ」
こうした言い方でその場は動くこともあります。ただ、比べる・急かす・強く管理する形が続くと、自分から取り組む感覚は作りにくくなります。
「みんなやっている」「終わるまで遊べない」といった言葉でその場は動くこともあります。ただ、それで始めやすくなったのか、言い合いが増えたのかは家庭によって違います。言葉の強さだけで動かそうとせず、量や始め方を変えたときの反応も比べます。
まとめ
計算プリントを嫌がる理由は一つとは限りません。問題が難しいのか、見た目の量で止まるのか、始める場面で毎回ぶつかるのかを分けて見ます。声かけだけを変えるより、量・始め方・問題の難しさを一つずつ変えたときの反応を比べる方が、次に試すことを決めやすくなります。
