10づくりを家で遊ぶなら?両手と紙でできる3つのゲーム

「7と、あといくつで10?」と聞くと、また1から数え直す。そんなときは、同じ質問を続ける前に、数が見える形に変えてみてもよいと思います。

用意するのは両手と紙、鉛筆だけです。新しく教材を買う必要はありません。見るところも、速く答えられるかより、「何が見えると考えやすいか」に絞ります。

指なら分かるのか。空いているマスなら分かるのか。数字だけでも組み合わせられるのか。三つ全部をする必要はないので、一つ試して、合うものを選んでください。

どの遊びから始めるか、迷ったら

今使えている手がかりから選びます。指を出して数えることが好きなら、最初の10じゃんけん。指の形を作ることに気を取られるなら、紙の10マス。図を見れば10になる組が分かるなら、数字の相手探しです。

これは難しさの順位ではありません。たとえば数字の相手が分かっていても、手でその本数を作るには時間がかかることがあります。手の動きだけを見て、数の理解まで決めないようにしたいですね。

始める前は、「今日はこの一組を見ようか」と伝えます。「全部終わるまで」と決めてしまうと、遊びを切り上げる場所がなくなりがちです。親が一度やって見せて、子どもがやりたそうなら交代する、という入り方でも構いません。

1.親が先に出す「10じゃんけん」

名前はじゃんけんですが、勝ち負けはありません。親子の指を合わせて10本にする遊びです。普通のグー・チョキ・パーとは違い、数を指で出します。同時に出さず、大人が先です。

準備とやり方

向かい合って、互いの手が見えるようにします。大人は両手を見せ、出さない指は曲げます。子どもも必要に応じて両手を使います。

大人が1〜9本の指を出し、子どもが足りない分を出して、合わせて10本にします。大人が8本なら子どもは2本、6本なら4本、3本なら子どもは両手で7本です。

最初は、大人が片手の5本をそろえて出し、もう片方で3本を出す「8」など、5のまとまりが見える形にします。

「こちらは5本と3本で8本。あと何本出したら、二人で10本になるかな?」

止まったときと、終えるタイミング

答えを急がず、大人の両手10本のうち、曲げている指を一緒に見ます。大人が8本を出したときなら、「あと出せる指が2本あるね」と確かめ、子どもも2本を出します。二人の出した指を合わせて10本か、ゆっくり数えても大丈夫です。

10では取り組みにくければ、片手の「5じゃんけん」に変えられます。大人が2本、子どもが3本で5。数を減らして同じことを確かめます。

手が疲れたり、指の形を作ることの方が負担になったりしたら、そこで終わりです。紙の遊びに替える方法もあります。「今日は8と2を見たね」と、扱った組を一つ言葉にするくらいでよいと思います。

役を交代する場合は、出す順番も入れ替えます

子どもが問題を出したがったら、今度は子どもが先に指を出し、大人が足りない分を出します。子どもが7本なら、大人は3本です。「7と3で10だね」と二人の手を見て確かめます。

わざと間違えて引っかける必要はありません。大人が考える役になっても、合わせて10になるところを見る遊びは続けられます。相手が先に出した数を見てから、自分の数を選ぶ。この順番が保てればよいわけです。

2.紙の「10のお部屋」をうめる

空いている場所を見て、「あといくつ」を考える遊びです。

準備とやり方

紙に横5マス・縦2段の枠を描きます。小物は置かず、鉛筆で丸を描けば使えます。

上の段に5個、下の段に2個、丸を描きます。入っている丸は7個。空いているマスは3個です。子どもが空きマスに丸を足し、全部うまったら10個になることを一緒に確かめます。

「今は7個のお部屋に入っているね。空いているお部屋は、いくつある?」

次の枠では9個、次は6個など、初めに描く数を変えます。一度にたくさん用意せず、取り組んだ分だけ枠を足せば大丈夫です。

止まったときと、終えるタイミング

全部の丸を数え直しても、止めなくて大丈夫です。数え終わったら「上の段には5個あるね」とまとまりを指し、次に空きマスを一つずつ見ます。

空きマスは数えられても、数字で書くところで迷うなら、口で答えるだけにします。数を考えることと、数字を書くことを一度に求めなくてもよいわけですね。

丸を描くのが疲れてきたら、大人が描く役に交代しても構いません。それでも乗り気でなければ、枠が途中でも終えます。うめ切ることを終了条件にはしません。

3.数字で「10になる相手探し」

指やマスで確かめた組を、数字でも探してみます。

準備とやり方

紙に0〜10を一つずつ、少し間隔を空けて書きます。5だけ、もう一つ書き足してください。合計12個の数字です。5と5の組を作るので、5は二つ必要になります。紙を切る必要はありません。

上段に0から5、下段に10から5を逆順に並べた12個の数字。縦に結ぶと10になる6組を作れる
初めて使うときの並べ方の例です。縦の組を確かめてから、数字の位置を少しずつ変えても使えます。

好きな数字を一つ選び、合わせて10になる相手を探します。見つけたら二つを線で結びます。

0と10、1と9、2と8、3と7、4と6、5と5で、全部で6組です。使った数字に印をつけると、残りを探しやすくなります。

「3を選んだんだね。3といくつで10になるかな?」

最初から全部を結ぶ必要はありません。見つけやすそうな組を一つ選んで始めます。0をまだ扱っていない場合は、0と10を外した5組からでもできます。

止まったときと、終えるタイミング

前の10マスに3個描き、空きを見てから数字の紙へ戻ります。数字だけで考えることを条件にせず、手やマスを使って確かめながら進めます。

相手を探すのが負担になってきたら、一組だけでも終えます。「今日は3と7をつないだね」で十分です。

数字が多くて探しづらそうなら、見える数を減らします

最初の12個が多いと感じたら、「3、7、4、6」の4個だけを別の紙に書きます。3と7、4と6の二組です。10になる相手を考えることと、たくさんの数字から探すことを、少し分けて取り組めます。

二組が見つかったら、次は5と5を足してもよいです。数字を隠して覚える遊びへ急に変える必要はありません。紙を見ながら考えられる状態で、扱う組を増やします。

線が交差して追いにくくなった場合は、一組ごとに二つの数字へ同じ印をつける方法もあります。「3と7は丸、4と6は四角」のようにすれば、色を変えなくても対応が残ります。線をきれいに引くことより、どの数字を相手に選んだかが分かる形を選んでください。

答えが違ったときは、見えるところへ戻します

たとえば7に対して4と答えたら、すぐに別の問題を出さず、10マスの7個へ戻ります。「ここに7個あるね。空きに一つずつ描こうか」と、残り3マスを埋めます。全部埋まったところで止まり、「足したのは3個だったね」と確認します。

大人が「7と3!」と言い直すだけだと、どこから3が出たのかが見えにくいことがあります。丸を描く、空きを指す、二つの数字を結ぶ。答えを確かめる動作を一つ入れると、次に見る場所を共有できます。

それでも考え続けるのがつらそうなら、その日は大人が見せて終えて構いません。答え直しができるまで続けることを、遊びの約束にはしないでおきましょう。

遊んだ後は、次の一つを選びます

「指を見たら分かった」「空きマスは数えられた」など、見えたことを一つ覚えておくと、次に使うものを選びやすくなります。

紙でも取り組みたいときは、10づくり無料プリント20枚を使えます。5になる組ならNo.1〜2、10になる組ならNo.3〜8が目安です。20枚を全部終える前提にせず、今確かめたい内容から選んでください。

使う順番や取り組んだ様子を手元に残したい方には、保護者向けの10づくり「見取り・実行セット」もあります。家庭用PDF12ページ・500円です。まずは無料の遊びやプリントから試して、記録や選び方も必要だと感じたときに内容をご覧ください。

参考:文部科学省「小学校学習指導要領(平成29年告示)解説 算数編」。数の合成・分解を具体的に扱う内容を踏まえた家庭向けの遊び案です。これらのゲームによる特定の学習効果や習得期間を保証するものではありません。

タイトルとURLをコピーしました