「10と3」は言えるのに13と結びつかないとき|数を行き来する練習

「10と3で?」には13と答える。でも13を見て「10といくつ?」と聞くと、少し止まる。

同じことを聞いているように見えるんですが、子どもがすることは逆向きです。10と3を合わせて一つの数にすることと、13を10と3に分けて見ること。その両方を確かめたいと思います。

数字の1と3だけを見せて説明し続ける前に、紙の丸と「10の囲み」を使ってみてください。

「言える」「書ける」「図で示せる」を分けてみます

13を見て「じゅうさん」と読むこと。10個と3個の図を見て、合わせて13個だと分かること。聞いた「じゅうさん」を13と書くこと。似ていますが、確かめていることはそれぞれ違います。

たとえば、図を指して「じゅうさん」と言えるのに、数字を書くと手が止まる場合は、その場で丸を増やす必要はありません。大人が13と書き、「この数字が、今数えた数だよ」と対応させます。

反対に、13と書けても10個のまとまりを指せない場合は、書き取りを繰り返す前に囲みへ戻ります。一度に全部をたしかめようとせず、「今日は図と数をつなぐ」と決めて進めると、見るところを絞れます。

丸13個を、全部ばらばらには描かない

紙に横5個・縦2段の丸を描き、合わせて10個を大きく囲みます。その囲みから少し離して、丸を3個描きます。

まず囲みの中を一緒に数えて、10個あることを確かめます。そのうえで聞きます。

「この囲みの中が10個。外に3個あるね。全部で何個かな?」

最初から一つずつ数えて13と答えても、その答えは合っています。ただ、今は「10の囲みを一つのまとまりとして使えるか」を見たいので、次は囲みの中を数え直さずに進めてみます。

「こっちは10個だったね。そこに、11、12、13と足してみようか」

10から3個分を数える方法で構いません。いきなり暗算にする必要はないです。

今度は、13から「10と3」へ戻ります

紙の図はそのまま残し、横に13と書きます。

「さっき全部で13個だったね。10個のまとまりは、どこにある?」

囲みを指させたら、続けて聞きます。

「その10個の外には、いくつある?」

外にあるのは3個です。これで、同じ図を使って「10と3で13」と「13は10と3」を往復できます。

ここで知りたいのは、言い方を覚えているかだけではありません。「10」が図のどの部分で、「3」がどの部分なのか、子どもの指さしを見ます。

13の「1」を、丸1個と取り違えていないか

13を見ながら、「1と3だから、合わせて4?」と考えることも想定できます。これは説明用の例です。

この場合、「違う、13でしょ」と答えだけを直すと、数字の1が何を表すかは残ったままです。

図の10個を囲んだ部分を指さして、

「こっちの1は、丸1個じゃなくて、10個のまとまりが一つということだよ」

と対応させます。外の3個は、ばらの丸が三つ。13の左の1は10のまとまりの数、右の3はばらの数です。

一度の説明で数字だけに移れなくても構いません。数字を見て図へ戻る、図を見て数字へ戻る。この行き来を、その日に扱える範囲で続けます。

数字13の1は丸10個全体を含む囲み一つ、3は囲みの外のばらの丸3個に対応している
左の1は、丸1個ではなく「10個のまとまりが一つ」を表します。

13を31と書いたときも、まず考えた数を聞きます

たとえば、10個と3個の図を見て「じゅうさん」と言い、紙には31と書いたとします。これは対応を考えるための例です。

その数字だけで、数のまとまりが分かっていないとは決めません。「この図は全部で何個だった?」と聞き、13という数を考えていたのかを先に確かめます。

13を考えていたなら、大人が見本の13を書き、左の1と10個の囲み、右の3と外の3個を、順に指さします。「10個のまとまりが一つだから、左に1。ばらが三つだから、右に3だね」と短く添えます。

この場で31の仕組みまで説明して比べなくても構いません。まず今の図と13をつなぎます。口で答えた数と書いた数字を分けて残しておくと、次回も確かめやすくなります。

15、12に変えるときも、変えるのは外の数から

13で対応がつかめたら、囲みの外にある丸を3個から5個へ変えます。囲みの中の10個は、そのままです。

  • 10のまとまりが一つ、ばらが5個で15。
  • 15は、10と5。

次は外の丸を2個にして12にします。

  • 10のまとまりが一つ、ばらが2個で12。
  • 12は、10と2。

毎回全部の丸を描き直すより、「10はそのままで、外が変わった」と見える形がよいと思います。数をたくさん変えることが目的ではないので、13だけで終える日があっても大丈夫です。

「10と0」も、空いている場所で見せられます

いったん13の図に戻し、外にある3個を消して、10個の囲みだけにしてみます。囲みの中はそのままで、外には丸がありません。

「10個のまとまりはあるね。外には何個ある?」

「ない」と答えたら、その見方を受け取り、「ないことを、数では0と書くよ」と添えます。全部で10個です。

ここで見たいのは、0を足す計算の速さではありません。10という数字の左の1が、10個のまとまり一つを表し、右の0が、ばらの丸がないことを表すという対応です。

難しそうなら、13と10を行ったり来たりさせず、囲みの外が空いたことだけ一緒に見ます。次に外へ丸を一つ描けば11です。「10個のまとまりはそのまま。外に一つ増えたね」と、変わったところを指せば十分です。

どこで止まったかで、次の一手を決めます

見えた様子 次にすること
囲みの中を毎回最初から数える 一緒に10個を確かめてから、その囲みを残して使う
10と3から13にはできる 同じ図で「13は10といくつ?」へ戻す
13の1を丸1個と考える 10個の囲みと、数字の1を指で対応させる
図なら分かるが、数字だけでは止まる 図を隠し切らず、必要なときに戻れるようにする

10づくり無料プリント20枚のNo.13「10といくつ①」・No.14「10といくつ②」が、この数の見方につながる練習です。ページの「ステップ6:10といくつ」から問題と答えを開けます。

翌回は、前と同じ図から一つだけ確かめます

次に取り組むときも、図をすぐ隠す必要はありません。前に使った13の図を出し、「全部でいくつだったかな?」と聞いてみます。

13と言えたら、「10個のまとまりはどこ?」と続けます。囲みを指せたら、外の3個も指してもらいます。二つの部分を言葉だけで説明できなくても、指さしで対応が合っているかを見られます。

毎回1から数え直したら、その数え方で確かめてから「この囲みは10個だったね」と残します。囲みの中を見えるままにして、外の丸だけ11、12、13と数えてみます。

答えを思い出せなかったら、すぐに別の数へ変えません。大人が囲みを指して「ここに10個」、外を指して「こっちに3個」と、情報を一つずつ出します。自分で言えたのか、一緒に数えたのかが分かれば、その回の記録になります。

書くことや説明することが負担なら、役を分けます

大人が丸を描き、子どもは指で示す。大人が数を読み、子どもは「10の囲み」を選ぶ。こうした分担でも数の対応を確かめられます。

たとえば「15を作ってみよう」で描く手が止まったら、「10の囲みは大人が描くね。外には何個いる?」と聞いてみます。5と言えれば、外の丸も大人が描いて構いません。

今日は口で答えるだけ、次は外の丸だけ自分で描く、という進め方もできます。書く量と、数を考えることを一度に増やさず、その日に見たいところを残します。

くり上がりの途中へ、どうつながるのか

たとえば8+5で、8に2を足して10を作り、3が残ったとします。この最後で使うのが「10と3で13」です。

式では、8+5=8+2+3=10+3=13となります。

8にあと2を見つけるところ、5を2と3に分けるところ、10と3を13にするところは、分けて見られます。最後だけで止まるなら、同じくり上がりの問題を増やす前に、「10といくつ」だけ取り出す方法もあります。

最後に、もう一度説明できなくても大丈夫です

13の図を指せた後に、もう一度言わせようとして手が止まることもあります。そのときは「さっき指してくれたところが10個だったね」と、大人が短く受け取って終えます。

最後を暗算や書き取りで締める必要はありません。紙から気持ちが離れているときは、途中の図のまま休みます。数を増やすより、使っていた図へ戻れる形を残したいと思います。

「13は10と3。図を指さしながら言えた」。記録は、そんな一行でも次へつながります。

見方とプリント選び、7回分の記録を一緒に使いたい場合は、「10づくり」見取り・実行セットの内容と無料見本をご覧ください。保護者向けPDF12ページ・500円です。子どもが取り組む20枚のプリントは無料で使えます。

参考:文部科学省「小学校学習指導要領(平成29年告示)解説 算数編」第1学年「数の構成と表し方」。10を単位として数を見る内容を踏まえ、家庭での確認例を作成しています。

この記事で使う無料プリント

「10といくつ」から数を作る練習と、数を「10といくつ」に分ける練習を選べます。リンクからPDFを開けます。

タイトルとURLをコピーしました