「10は4と6」は言えるのに「6と4」で迷うとき|並べ替えて確かめる練習

「10は4と6」と答えたあと、左右を入れ替えると、また最初から数え直す。「さっきと同じだよ」と言いたくなる場面ですが、子どもには何が同じなのかがまだ見えていないことがあります。

今回は、新しい組をたくさん覚える前に、同じ10個を二つに分け、置く場所だけを変えてみます。見るのは、左に何個あるか、右に何個あるか、全部で何個あるか。この三つを行き来する練習です。

数字の順番を入れ替えるだけの暗記にせず、実際の丸のまとまりから確かめます。紙と鉛筆だけで試せます。

同じ10個を、4個と6個に分けます

紙を2枚用意し、一枚に丸を4個、もう一枚に丸を6個描きます。4個の紙を左、6個の紙を右へ、少し離して並べてください。ここでは数え間違いがないよう、最初は一緒に全部を数えます。

「左は4個。右は6個。全部で10個あるね」

このあと、二つのまとまりを紙ごと動かします。丸を一つずつ切り抜く必要はありません。紙の移動に手間がかからない形で十分です。

4個と6個を数え終えたら、左の紙の下に4、右の紙の下に6を書きます。数字がどのまとまりを表すのかを、指さしで合わせておきます。

上は左4個と右6個、下は同じ紙を入れ替えて左6個と右4個。どちらも全部で10個。
上は左4個と右6個、下は同じ紙を入れ替えて左6個と右4個。どちらも全部で10個。

入れ替えるのは紙の位置だけです

次に、4個の紙と6個の紙の左右を入れ替えます。丸を足したり消したりせず、子どもが動きを見ているところで移してください。

「場所を替えたよ。丸は増えたかな。減ったかな」

すぐ「同じ10」と言えなくても大丈夫です。左に来た6個、右に来た4個を確かめ、必要なら全部を数えます。入れ替える前にも後にも10個あることを、同じ丸で確かめるのが今回の目的です。

紙を動かしたあと、「左は6、右は4。でも、全部は10のままだね」と短くまとめます。最初から「たし算は順番を変えても答えが同じ」という言葉だけを覚えさせなくても、目の前の変化と変わらないものが見えれば、説明をつなげられます。

「左の数」と「全部の数」を聞き分けます

並べ替えたあとに「いくつ?」とだけ聞くと、6を答えるのか10を答えるのか迷います。何の個数を聞いているかを、指さしと一緒に示してください。

「こっちの紙には、いくつ?」と一枚を指すなら6個です。「二枚を合わせると、いくつ?」と両方を示すなら10個です。

6と答えたからといって、必ずしも全部の個数を間違えているとは限りません。聞かれた範囲をどう受け取ったかも確かめたいところです。大人の質問を具体的にするだけで、やり取りが分かりやすくなることがあります。

反対に、一枚を指しても毎回10と言う場合は、「この紙の丸だけを数えてみよう」と範囲を絞ります。もう一枚を少し離して置き、いま見るまとまりを指で示します。

図のあとに、数字の言い方を合わせます

位置と個数を確かめたら、「10は4と6」「10は6と4」と、それぞれの並びに合わせて言ってみます。式で示すなら4+6=10、6+4=10です。

4と6が入れ替わっても、合わせる丸は同じ10個。変わったのは、二つのまとまりの置き場所と、読む順番です。

ここで6+4の4が出てこないときは、すぐ紙を隠さず、右側の4個を見られるままにします。「今の4は、このまとまりだね」と、数字と図を一つずつ合わせます。

一方、図を見なくても6と4を言えるなら、毎回丸を数え直すよう求める必要はありません。説明するときに戻れるものとして、紙を横へ置いておけます。

毎回数える場合は、数え方をよく見ます

左右を替えるたびに数え直すと、練習が進んでいないように感じるかもしれません。でも、全部を数える、片方だけ数える、4個のまとまりを指して答える、という途中の違いがあります。

今日は全部を数えて10と確かめられた。それも確認できた事実です。次に同じ紙を使ったとき、数え始める前に「動かしただけだったね」と前の操作を思い出せるかを見ます。

数えることを禁止して答えだけ言わせるより、何を手がかりにしたのかを短く聞いてみてください。「どうして10のままと思った?」に言葉が出なければ、紙を指したり、もう一度入れ替えたりする答え方でも構いません。

次の一組は、7と3など一つだけ

4と6で確かめたら、別の日に7と3でも試せます。最初からすべての10の組を並べず、一組だけ選びます。7個の紙と3個の紙を動かしても、全部で10個です。

5と5なら、左右を入れ替えても「5と5」のままです。左右が入れ替わるたびに数字も必ず変わるわけではないので、出てきたときに同じ数が二つあることを確かめれば十分です。

0を含む組は、何もない側を0と表すことを学んでから扱えます。今回の4と6が分かった日に、すべての形まで広げる必要はありません。

プリントでは、数字とまとまりをつなぎます

紙で確かめたあとに10を分ける練習へ進むなら、No.9「10のわけかた①」の問題PDFと答えPDFを使えます。ほかの練習は無料プリント一覧のステップ4から選べます。

空欄が左右で変わることに迷っている場合は、No.7の空欄を見る練習も参考になります。数の組が分からないのか、答えを書く位置で迷うのかを分けて見ます。

「4と6を入れ替えても、数えたら10だった」のように一行残せば、その日に確かめたことが分かります。同じ丸を動かしながら、部分の数と全部の数をつなげていきましょう。

参考:文部科学省「小学校学習指導要領(平成29年告示)解説 算数編」第1学年「数の構成と表し方」「加法、減法」。具体的な会話や家庭での手順はKOTOBARIの提案です。

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