九九は言えるのに絵で止まるとき|「一つ分」と「いくつ分」を見る

「2×3は6」と言える。でも、絵を見て式を作るときは止まる。そんな場面では、九九を最初からやり直す前に、「一つ分の数」と「いくつ分」を、同じ絵で確かめてみます。

ここでは、紙に描いた三つのお皿に、丸を二つずつ置く場面を使います。物を一つずつ数える方法も大切にしながら、同じ数のまとまりとして見る方法を一つ増やします。例題と会話は説明のための創作です。

まず、お皿を三つ描く

紙に大きな円を三つ、離して描きます。一つのお皿に丸を二つずつ描き入れてください。お皿の外には丸を描きません。ここでは「一皿」を一つ分として、丸が全部で何個あるかを考えます。

一皿目:丸が2個。二皿目:丸が2個。三皿目:丸が2個。大人が先に式を書かず、子どもと一皿ずつ指して確かめます。

全部の丸を一つずつ数えて6個と言えたら、その答えを認めます。「6個だったね。お皿ごとに見ても6個になるか、確かめよう」と続けられます。全部数えたから、かけ算が分かっていないとは決めません。

「一皿に何個」と「お皿は何枚」を分けて聞く

最初は一皿だけを指して、「このお皿には、丸が何個ある?」と聞きます。2個と確かめられたら、別のお皿も見ます。三皿とも2個ずつであることを確認します。

次に丸ではなく、お皿を指して「お皿は何枚ある?」と聞きます。3枚です。最後に「一皿に2個ずつ。それが3皿分あるね」とつなげます。初めから「何がいくつ分?」だけで聞くより、数える対象を分けて示せます。

2と3を取り違えたら、すぐに言い直させる前に、指しているものを見ます。丸を数えていたのか、お皿を数えていたのか。言葉だけで迷う場合は、一皿を手で囲み、「この中が一つ分」と示してみます。

たし算の三つの「2」を、お皿と結ぶ

お皿の下に「2+2+2=6」と書きます。最初の2は一皿目、次の2は二皿目、最後の2は三皿目を表しています。一つずつ対応させて指します。

「2+3=5」と書いた場合は、2個と3皿をそのまま足していないか、絵へ戻って確かめます。「2は何の数だった?」「3は何を数えた数だった?」と聞き、答えの5だけを直して終わらせないようにします。

たし算の2が三つあることを見られたら、「2個が3皿分あるので、2×3=6と書けるね」と示します。この記事では、一つ分の数×いくつ分、という表し方で進めます。学校で使う言い方も、教科書や先生の説明で確認してください。

2×3と3×2は、答えが同じでも絵を分けて見られる

上は一皿2個が3皿で2×3=6。下は一皿3個が2皿で3×2=6。皿の枚数と一皿の個数は違っても、どちらも丸は全部で6個。
一皿を一つ分として比べます。丸を一つずつ数えても、どちらも6個です。

別の場所に、お皿を二つ描き、今度は丸を三つずつ入れます。一皿3個が2皿分なので、3+3=6、3×2=6です。最初の絵と並べると、どちらも丸は6個ですが、お皿の枚数と一皿の丸の数が違います。

最初の絵:一皿2個が3皿分 → 2+2+2=6 → 2×3=6。
次の絵:一皿3個が2皿分 → 3+3=6 → 3×2=6。

子どもが最初の絵に3×2と書いても、それだけで考え方を決めつけません。「3はどのまとまりを表したの?」と説明や囲み方を見ます。同じ答えになることを認めつつ、この問題では一皿を一つ分としてどう表すかを確かめます。式の並びだけを当てる練習にはしません。

数がそろっていない絵も、一度比べる

次は三皿に、丸を2個、2個、3個と描きます。「一皿に同じ数ずつ入っているかな」と比べます。この絵のまま、一皿2個が3皿分として2×3と書くと、三皿目の1個が数に入っていません。

全部の数は2+2+3=7です。慣れている子なら、各皿の2個ずつを囲んで「2×3+1=7」と見てもよいです。最初はそこまで求めず、「一皿だけ3個だった」と違いを指せるところで区切れます。

ここで確かめたいのは、数字を見てすぐ掛けることではなく、選んだ一つ分の数がそろっているかどうかです。絵の丸が数えにくければ、皿同士の間を広げたり、丸を描き直したりできます。

次に進むかは、一問の様子から決める

「一皿に2個」「3皿ある」と分けて見られたら、2個ずつのお皿を一枚増やしてみます。2+2+2+2=8、2×4=8です。式だけでなく、増えた一皿が式のどこに表れたかを指して確かめます。

まだ迷う場合は、新しい九九を増やさず、最初の三皿に戻れます。一つずつ数える、お皿を囲む、たし算を書くなど、使えた手がかりを残します。意味の確認と九九の練習は行き来してよく、すべて説明できるまで九九を始めてはいけないということではありません。

メモは「一皿の2個は指せた/皿の枚数は丸と混ざった/お皿を囲むと3皿と言えた」のように、見えた様子を短く残します。家庭での一場面だけで、理解全体を判断しないようにします。

計算の練習へ進むとき

絵と式を確かめたあと、九九を使って計算したいときは一けた×一けたの無料プリントが使えます。100題を全部解く必要はなく、いま確かめた段の問題を選んで取り組めます。

印刷する場合はダウンロード・印刷方法をご覧ください。ほかの場面から教材を選びたいときは教材一覧、家庭での声かけを読みたいときは保護者向け学習メモへ進めます。

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