理解が遅いのでは、と感じたら|同じ一問で手がかりを記録する方法

声かけ・関わり方

昨日はできたのに、今日は手が止まる。説明を聞いても、自分で始めるところまで進まない。こんな様子が続くと、「理解が遅いのでは」と心配になることがありますよね。

ただ、答えまでの時間だけでは、何に迷っているのかは分かりません。ここでは同じ一問を使い、手がかりがあるとき、ないとき、日を替えたときの様子を短く残す方法を紹介します。理解の速さを判定するためのものではありません。

使う問題と、変えたことを分ける

説明用の例は「5は2といくつ」です。問題と記録例は創作です。実際には今取り組んでいる用紙から一問を選んでください。違う数字を次々に出すと、何が変わったのかを見比べにくくなります。

まず普段の方法で取り組んでもらいます。指を使っているなら、その方法を受け取ります。答えが出ても必ず説明を言い直させる必要はありません。今見たいのは、何を使って答えへ進めたかです。

止まったら、手がかりを一つ加える

紙に丸を5個描き、そのうち2個を囲みます。「囲んでいない丸はいくつ?」と聞くと、3個を数えられるかもしれません。

その場合は「理解した」と大きくまとめるより、「5個の丸で2個を囲むと、残り3個を数えた」と残します。大人が3と言った後に繰り返した場合は、「大人の答えを聞いて3と言った」と書きます。どちらも、そのまま残しておくと次の準備に使えます。

手がかりを外すなら、戻せるようにする

図を見て答えられた後、余裕があれば図を伏せ、同じ問いを一度だけ尋ねても構いません。指を使い始めたら、その方法でも大丈夫です。手がかりを一切使わないことを目標にはしません。

止まったら図を戻します。「図があれば答えられた」と分かれば、今日はそこで終えても構いません。同じ場面で何度も図を隠して答えを求める必要はありません。

場面記録の例
はじめの一問「5は2といくつ」で止まった。
丸を見せた後囲んでいない3個を数えた。
図を伏せた後指を使って3と言った。
別の日同じ問いに、丸を描くと答えた。

別の日には、前回と同じ問いから

別の日に試すなら、まず同じ問いを使います。すぐ答えられなくても前回の丸を用意できます。「昨日できたのに」と言う前に、今日は何を使ったかを見ます。

同じ問いに3と言えたことだけで、別の数でもできるとは決めません。数字を替える場合は、問題を変えたことも記録します。一度止まったからといって、前回の経験が全部なくなったとも決めなくて大丈夫です。

記録は、原因を決めるために使わない

「丸を見た」「指を使った」「一緒に読むと始めた」のように、その場で確認できたことを書きます。「集中力がない」「理解力が弱い」と、見えない原因を一行で決める必要はありません。

時間帯や、途中で切り上げたことも添えられます。ただし、それが原因だと断定せず、次に同じ問題を準備するときの情報として扱います。記録を続けること自体が負担なら、一問を一緒に見るだけでも構いません。

練習用の一問は10づくり無料プリント20枚から選べます。数字や記号の取り違えが気になる場合は元の問題と書いた式を照らす方法へ。印刷から確認したい場合は教材の使い方ガイドをご覧ください。

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