物を運ぶ、箱やかごへ入れる、大人の片づけをまねするといった姿が増えてきたら、「使った物をかごへ戻す」ことをお仕事として取り入れられます。特別な教具がなくても、家庭の環境を少し整えるだけで始めやすい活動です。
こんな姿が見えたら
物を持って歩く、容器へ入れる、大人が片づける様子をまねする、いつもの置き場所を覚え始める、といった姿が目安です。Bee Smileyの0〜3歳向け公開ガイドでも、「片付けや運ぶに興味が出てきた」ことがお仕事選びのサインとして挙げられています。
環境を整える
戻す場所は低い棚や床に近い位置にし、最初は1種類だけにします。かごや箱の位置を毎回同じにし、子どもが見れば戻す場所が分かる状態を作ります。大人が片づけを命令するより、環境側で分かりやすくする方が取り組みやすくなります。
実際に使いやすい収納の例
100均で始めるなら、ダイソーの「ファインバスケットナチュラル」(約25×16.7×9.9cm、税込110円)のような、浅くて持ち手のあるバスケットが実用的です。深すぎる箱より中身が見えやすく、1〜2歳でも「ここへ戻す」が分かりやすくなります。布製ボックスや自然素材のかごでも構いませんが、重すぎず、角が鋭くなく、子どもが両手で持てる大きさを選びます。
最初のセット例:バスケット1個+戻す物1〜3個。慣れてから「積み木」「布」「おままごと道具」など種類別に増やします。
やり方
使い終わった物を大人が1つ持ち、いつものかごへゆっくり戻すところを見せます。その後は子どもが自分で運べるようにします。全部を完璧に片づけることより、「使った場所から戻す場所へ運ぶ」という流れが分かることを優先します。
KOTOBARIの見取りポイント
①戻す場所を見ているか、②物を持って自分で移動できるか、③同じ場所へ戻すことを覚えているか、④大人の声かけがなくても動き始めることがあるかを見ます。「片づけられたか」より、場所の対応と一連の流れが分かってきているかを見ると変化を追いやすくなります。
一段やさしく・一段難しく
やさしくするなら、1種類・1個だけを戻し、かごをすぐ近くに置きます。慣れてきたら、かごを少し離す、2種類を別々の場所へ戻す、遊び終わりに自分で棚へ戻すところまで広げられます。
難しすぎるサインとやめどき
何をどこへ戻すか毎回大人が指示しないと分からない、複数の分類で混乱する、片づけが嫌で遊び自体をやめてしまう場合は、種類や距離を減らします。片づけを罰や条件にせず、できる量だけにします。
汚れと片づけ
手も周囲もほぼ汚れません。片づけそのものがお仕事になるため、出かける前や短時間でも取り入れやすい活動です。
安全について
重い物、割れる物、小さすぎる物は使いません。棚やかごは安定した位置に置き、高い場所へ手を伸ばしたり、家具によじ登ったりしなくても戻せるようにします。
参考にした公開情報
スマイルラボ「0〜3歳 モンテッソーリのお仕事動画」(お仕事選びのサインとして「片付けや運ぶに興味」を紹介)/Association Montessori Internationale「The Prepared Environment That Manages Itself」(0〜3歳の環境づくりと自立を支える考え方)
次に試しやすいお仕事
洗濯物をかごに入れる / 配膳 / 着替えの一部を自分で